J:COMのブルーレイHDRがダメな話

casa_kyojin2012-06-15


引越しで、我が家にブルーレイHDRが来ることになった。
新居では、これまで使っていたCATVのセットトップボックス(チューナー)にDVD HDDレコーダーを組み合わせた端末が“契約上”使えなくなってしまうから──という消極的な理由だ。

引越しを機会に高い料金プランを押し付けられることには、正直イラッとする。
じつは以前にも、引越しでアナログ契約からデジタル契約に強制的に切り替えさせられたことがある。
このときは、“国策”であるデジタル化に従うことを、まあソクラテス的に受け容れなきゃな、と自分に言い聞かせた。
 
しかし、まだまだ使えるDVDを手放すのは、微妙に納得がいかない。
とはいうものの、そろそろ「Blu-rayだから見られないな」ってことも何度か経験してるし、使っていた機械自体も、ドライブの異音や、回転ムラが気になるようにもなっていた。

このへんがチャンスなのかな──とは思った。
そもそも、いつもHDDがパンパンになるくらいの録画ジャンキーなのだから、このへんでブルーレイにしておいてもよかったのだろう。


しかし──

我が家にやってきたパイオニア製のブルーレイHDR(BD-V8001RJ──BD-V8000RJのマイナーチェンジ機:画像)が、じつにヒドい代物だった。
あまりの使いづらさ、機能の少なさに、しばらくは録画予約どころか、テレビを見るのも嫌になってしまったくらいだ。

──パイオニア、本当にヒドい。


結論から言うと、機能や使い勝手の問題、そして不具合にクレームを入れたところ、パナソニック製のブルーレイHDR(TZ-BDW900J)に“あっけなく”無償交換ということになった。
以前のDVD HDRが同じパナソニック製だったということもあって、今は快適に使えている。

「メーカーが変わって使い勝手が違っただけじゃないの?」と思われるかもしれない。

しかし、以下に挙げる問題点を読んでいただければ、パイオニア製のヒドさがわかると思う。
※以下、基本的にパナソニック製との比較。ここで挙げた「できない」が、全てパナソニックでは「できる」

●毎週予約が事実上できない

 毎週予約を選択すると、番組名が記録されなくなる。
 また、時間追従予約ができなくなるので、放送時間の変更に対応できない。

●帯番組の録画ができない場合がある

 帯番組は「月金」「月土」の設定しか選択できない。
 例えば、テレビ局的に言う25時台とかの月金の番組では「火土」といった設定が必要になるが、不可能。

EPGからは、放送中の番組の録画ができない

 視聴画面に移ってから、録画ボタンを押す必要がある。

●追っかけ視聴ができない

 録画中の番組は、録画が終わってからでなければ再生できない。

●スロー再生ができない。

 編集のとき、一時停止とコマ送りしか使えず、大雑把な止め方しかできないのでCMカットなどの編集が難しい。

●フォーマットとファイナライズは全て手動

 フォーマットやファイナライズはどんなときでも手動操作を要求され、自動では一切できない。
 また、その速度が遅い。

●ダビング中の内容を視聴することができない

 一倍速でダビング中に、視聴することができない。

●要求される操作が多く、複雑

 例えば、EPGからの予約で、パナソニックはボタンを押す回数は最少で一度。しかしパイオニアは最低二回は必要な上、別外面への移動が必須。
 あるいは、予約確認画面を直接呼び出せず、ナビ画面に入ってから数回の操作が必要。
 ──など、とにかくボタンを押す回数や、画面の移動が多い。その移動も、サブ画面が出てくるのではなく、逐一別画面に飛ばされるのが煩雑。

●リモコンが使いづらい

 テレビ側のチューナーの選局に、テンキーを使えない。
 また、ドライブ切換や予約確認、操作一覧といったショートカットボタンが無い。
 送信部が一箇所しかなく(パナソニックは二箇所)到達範囲が狭く、出力も弱い印象がある。

EPGが見にくい

 青地に白の文字が、目にやさしいようでいて実に見にくい。

EPGの表示に不具合がある

 地上波テレビ朝日など、一部の放送局名が表示されない。
 各局のロゴのアイコンが、表示されたりされなかったりする。

●本体ディスプレイに時計の表示がない

 これは習慣依存かもしれないけれど、ビデオデッキが家に来て以来の何十年の習慣だから、結構ひっかかったし、不便に感じた(※ そして時計に関しては、パナソニックからも省略されてしまった)

D端子が無い

 これは時代の流れか。7年も使ってるからなあ、今のブラウン管テレビは。



パナソニックを「快適に使えている──」とはいうものの、2010年デビューの機械を、それもデッドストック状態のものを今さら使い始めるのか……というのは微妙な気分でもある(現在J:COMは、基本的にパイオニアのBDRを設置するようになっている)

でも、最近モデルチェンジして型式が8000から8001になったというパイオニア──J:COM的に最新のモデルが、機能も使い勝手も二年も前にデビューした製品に負けてるのって、どうなの?

J:COMが優先したのが、納入価格なのかなんなのか知らないけれど、最新型を選ぶと、機能や使い勝手が落ちるというのは、あまりにもユーザーを馬鹿にしている。


というわけで、これからJ:COMを契約したり、プランを変更するすべての人に、現在の「ブルーレイHDR」はおすすめできません。

担当営業所にパナソニック製の“旧型”端末が残っていたら、まあアリかもしれないけれど、特に現在、旧「HDR+」プランで契約している場合は、僕のように引越しで契約を強制的に変更させられるのでもい限り、ここは「待ち」でもいいのでは、と思います。

とにかくJ:COMのパイオニア製BDRはヒドい。全く! 使えません。


■パナソニック:DMR-BWT510

BDレコーダー、今や機能を絞ったら5万円しないのか……ちょっとビックリ。
CATVの予約録画を使い倒してるので、STBと一体のHDDレコーダーはとにかく便利に活用できてる。
でも、この端末を例えば5年使うとなると微妙だなあ、というのはある。
そういう意味で、三年目に機種変更となった今回は、まあいい感じだったのかもしれない。
経年劣化なのかなんなのか、HDDもディスクドライブも、回転音がかなーりアヤシい感じになってきてたしね。

J:COMの工事の人に聞いた話では、設置して何年か経ったころ、自分で壊しといて交換させるユーザーもいるらしい……。