ひたすら〆切り
西原理恵子が原稿を入れた封筒に「そっちが急がせるから色塗りは私が自分でやった(意訳:だからアシさんがやるのよりも汚い仕上がりになっている)」という居直りのようなひどい(スゴイ)言い訳が書いてあるのを見たことがあったけど、原稿が遅れてしまっているときはなんだかそんな感じになってしまうもので、ついついメールの文面にアレコレ書きちらかしそうになってしまう。
遅れている原稿もイカンが、そういう往生際の悪いのはもっとイカン!
と思って(これだって一つの「逃げ」なんだけど)、本文はフッター(サイン)だけにして、表題に「○○原稿(本文無)」と書いて送ることにした。
何件か送ったところで編集者から電話が来る。
「あのー……本文無いなら流し込みできないので、全部一緒に送ってください」
と、明るく言われた。
「……え……あ、それはですね……僕がグダグダ言い訳してる文章は無いって意味で、原稿はテキストファイルに全部そろってます」
とかヘドモドしながら言うと、大笑いされる。
明るい編集者でよかった……というか、ウマの合う編集者が相手じゃないと、こういうギリギリのスケジュールで進行させないと成り立たない仕事は辛い。本当に辛い。
そういう意味でも本当に良かった。