いちめんのなのはな

……とまあそんな牧歌的な風景ではなくて、どこまでも駐車場が続いていて気持ち悪いくらいの広さ。
ここは、北海道の三笠市というところにあるイオン（いつのまにジャスコはイオンになってたの？　東京で暮らしている限りまず見かけない店だから、初めて目の当たりにした）

撮影場所は駐車場のただ中。振り返ればまだまだ駐車場が広がっているとんでもなく広大な敷地に、ショッピングセンターがドーンと鎮座している。
なにしろ駐車場だけで1,800台分くらいあった（数えてみた、というのはウソ）

敷地総面積が98,386平方メートル、建物だけで25,016平方メートル。国際規格のサッカーグラウンドに置き換えたら、建物だけで4面。敷地全体では15面以上もとれる（ちなみに、陸上の400メートルトラックの内側は国際規格のサッカー場よりも狭い）
この駐車場の隅っこから店舗までは……歩きたくないな。

これが24時間営業なんだから、なんだか恐ろしい。
真夜中に行ってみたら、ピッチ4面分の広大な“平屋の”店舗にいるのは警備員数人と5〜6人の店員だけ（裏にはもっといるかもしれないにしても）
そして客だって10人もいない。いままでそんなことを考えたことはなかったけど、品物だけが整然と並べられたガラ〜ンとした店の中眺めていたら、いまにもゾンビが襲ってきそうだ。

土地のウワサでは、採算が取れないのは元より承知で、いよいよダメになったらイオングループ全体の流通センターに作り替えちゃうなんて青写真が最初からあるとか無いとか。
なるほど高速のICから至近。広大すぎる土地。建物は平屋。それにガソリンスタンドまで作っちゃってるんだよなあ（イオン色の看板を掲げて普通に営業している）

北海道って昔はもっとのんびりしたところだったのに、だんだん「グローバル化」してきてるってことですか。
なにしろこのイオン、国産のニンニクは売ってなかったくらいだもんね。

昔は北海道って、札幌どころかこの辺の岩見沢あたりを舞台にしたジュブナイルがたっくさん書かれてたくらいにエキゾチシズムみたいなものがあった土地だったのに、そんなものはキレイさっぱりと無くなっちゃったような気がする。

しかし、岩見沢を舞台にした青春小説っていうのも近所過ぎてピンとこないなあ。
地元で高校生活を過ごした人はどんな気持ちで読んでたんだろうか。