映画「RIZE」とバレエ“最強”説
自動車雑誌「L/S」の仕事で、映画「RIZE」に出演していたダンサーのミス・シャペルをインタビュー。
もちろん写真左がミス・シャペル。隣のavexのスタッフのM嬢、がんばりすぎだから、それ!
ミス・シャペル、とにかく本物、とにかく早い! おまけに強い!
それでいて彼女の動きはどこかバレエっぽい。しぐさやポージングの端々にときどきバレエ的にソフトでナイーブな匂いがする。
後からインタビューしてわかったけれど、やっぱりずっとクラシックバレエをやっていたとのこと(そしてその退屈さを見切ったとのこと……他にもまあ色々あっただろうとも思ったり)
そして僕は、自分の中の「バレエ最強説」を再確認した。
ホラ、格闘技相撲最強説ってあるじゃないですか。
「総合」みたいにクロスオーバーできないから、目に見えてわかる形ではそうそう比較できないんだけど、「本当はアレが一番強いんじゃない?」みたいなやつ。
それと同じように、ダンスでも一番古いものが実は一番強いんじゃないか、なんて話。
だって、バレエやってた人ってどこにでも行けるんですよ。でも、その逆は無い。
そういう意味でもダンスの中ではバレエが最強なんじゃないか? というわけ。
ヒップホップにしても、コンテンポラリーにしても、バレエの素地がある人や、ずっとバレエのレッスンを続けてる人っていうのはたーくさんいるんですね。
あと、新体操やフィギュアスケートなんていうのは、ロシアだとバレエのスターシステムに乗れなかった人がやったりもしてるし、トレーニングの中にバレエがあたりまえのように組み込まれてる。
ところが、日本ではそうした競技の一線級の選手がバレエのレッスンをちょっと受けたりするとスポーツニュースに取り上げられちゃう……なんてレベルなんです。日本の新体操なりフィギュアっていうのは。
でも、そんなバレエにしたって日本では……SNSのmixiのクラシックバレエのコミュニティで「バレエは芸術か? スポーツか?」なんて論議が白熱しちゃうくらいだから、まあ日本ではダンサーも観客もその程度のレベルなんだなあ、と思った次第(だってそのコミュニティ、現役のプロとか教師、ハイアマチュアみたいな人がたくさんいるところなんだもの)
さて、本題でも色々なことを考えさせられたインタビューだったんだけど、そのへんはこれから原稿にしなきゃね、と。
ダンスとかヒップホップに興味のある人はぜひ記事を読んでみてください。来月売りの自動車雑誌「L/S」に掲載の予定です。
サウス・セントラル(L.A.で、件のロドニー・キング暴動のあったところ)の話を聞いていたら、東京でもあちこちで(そして我が家の近所でも)首をもたげちゃってきてる「ジオグラフィカルな区別」のことを色々と考えさせられちゃいました。そりゃあ今すぐ東京がL.A.のようにはならないにしても。
■RIZE
※パッケージ写真の右の女性が、ミス・シャペル