父の選挙
僕の父の選挙の時の投票には、ちょっとしたクセがあった。クセ、というか「方法論」ということになるだろうか。
彼は、自分が応援している候補には投票しない。
まず、彼なりに当落を予想。そして「コイツだけは当選させたくない」という候補が当落線上にあったとき、誰に投票したらその候補を落選させられるのかを考える。
「敵の敵は見方作戦」ってとこでしょうか。
そしていつのまにか、僕もそうした投票行動をするようになった。
今回の東京選挙区。もちろんそうやって考えた。
でも、天下の自民党が票読みを間違うくらいの今回の選挙とあって、素人予想は大失敗に終わった。
僕の予想は、自民1、公明1は確定。民主1も確定。
あとの2つがどうなるだろう、と考えた。
自民党は少なくともこの選挙前後の国会運営などのチグハグさにおいて批判されるべき。
民主党だって人気投票で勝とうとしてるようなムードがあって、手放しでは応援したくない。
だからといって、議席を持っていた共産党や、プロ市民が応援している候補を勝たせるのはもっとイヤだ。
それならまだ、自民2+公明1、民主2になるのがベター(ワースかもしれない)チョイスかと思った。
そして、この結果。
この作戦を完遂するために必要だったのが、まさかに自民現職への投票だったとは。
この結果、今後の政局どころか、おそらくはこれからしばらくの国家情勢そのものに、ネガティブな影響も与えることもあるだろう。
「勝利は何ももたらさない(映画「プロヴァンスの贈りもの」)」
民主党がそのへんをわかっているかどうか、さて。
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東京選挙区(改選定数5)では、新人の川田龍平氏(31)(無所属)が、初当選を果たした。