過門香 銀座店 ★★★★☆

「どこから入るの？」といったエントランスの仕掛けや、阿片窟風に薄暗く、色彩や調度が中華なテイストの店内、個室風のボックス席といった何から何までを、全てパッケージとして楽しめる店です。

ただ、この店の料理は、化学調味料を多用せず、それも含めて大半の日本人にはあまり歩み寄っていないものなので、店の作りとも相まって、万人向けではないことは確かでしょう。

もっとはっきり言うと、化調と油が多用された“濃厚な味”が中華料理だと思っている人なら、ここの料理を“不味い”と判断するかもしれません。

いろんな意味で“街の中華屋”とは一線を画したお店だということは確かです。

また、「個室」の作りが、スタッフとのコミュニケーションを取りづらくしている──というネガティブ評価もあるようです。
しかし、ああした作りの店を利用する客を、それとしてスタッフがあえて放置しておいてくれている、という面もあると思います。

大勢で賑やかに──とか、お店のおすすめセールスが──といった向きを求めている人は、そもそも他の店を選ぶべきでしょう。

過門香 銀座店