あずみ ★☆☆☆☆

casa_kyojin2004-12-06


剣客商売」の寺島しのぶが、剣の達人役なのに殺陣で時々目をつぶることを思えば、上戸彩は健闘していたと思う。
「よくがんばったで賞」くらいはあげたいのでプラス★1つ。
ともあれ、無分別な子供=「北村龍平」に、予算という小遣いを無闇にあたえてしまうのは、よくない。
大学や高校の学園祭で、内輪受けと自己満足、あとは勢いだけでスッカラカンの“映画”を見せられてしまったような気分だった。

役者はそれぞれ「努力」していただろうし、「自己満足」だろうとなんだろうと、ある種の「新しさ」は確かにあっただろう。
だからといって、それだけでは木戸銭をヒョイと払える理由にならない。

人もカネも湯水のようにつぎ込んだ超高級な「Vシネ」なんて、限りある資源の無駄遣い。
今のご時世、水だってタダじゃないというのに。

「時代劇」というカビ臭いお座敷に、ボロをまとって泥足のまま土足で上がり込み、しがらみや因習みたいな面倒くさい物をまとめて足蹴にしたのはある種痛快だった。
でも、そうしたアプローチは、変化とか革新というよりは、もちろん乱暴狼藉に近い。

こうした無手勝流が、たとえ何かの間違いで成功したとしても、それは暴力革命の覇者にしかなれないだろう。


そしてこの監督が「ゴジラ FINAL WARS」を撮ったのか。
多分ゴジラが「びよ〜ん、ばし〜ん、ずが〜ん」と、なんともケレン味たっぷりに華々しく戦ってくれる……のかなあ?


■あずみ(スタンダード・エディション)

さて、「ゴジラ FINAL WARS」は、その後程なくしてガラガラの映画館で観ました。
感想は──この監督に、大ゴジラシリーズの死水をとらせなくてもいいだろうに……というのが正直なところです(拙ブログ「北村龍平が“踏みつけ”にしたゴジラ