ぼたん(神田淡路町)★★★☆☆

casa_kyojin2005-01-24


「恨ミシュラン」で取り上げられたことで、良くも悪くもメジャーになった感がある老舗。
でも、大丈夫。サイバラさんのようには、そうそう邪険にはされるものでもありません。

怖いのは、妙にてきぱきした下足番のおじさんでもなく、勢いのあるお姉さんたちでもなく──廊下に点々と着いた「炭火の落ちた焼けこげ」です。
廊下で炭火とすれ違うことがあったら、炎と熱さに誰でもドキドキしてしまうでしょう。

料理の味については、派手なところはありませんが、実直でプラクティカルな味です。
江戸な感じの老舗に行った経験があまりなかったので、「鬼平」っぽい料理体験ができたことも、とても楽しめました。

お値段のこともあるし、予約の一手間もあるし、度々出かけるようなタイプの店ではないことはたしかです。
でも、遠くから来た大切な友人(それこそ外国から来た人とか)と一緒に行くには、最適なお店の一つでしょう。


■いちどは行きたい恨ミシュラン(西原理恵子・神足裕司)

【ブログへの転載時追記:2012/01】
「恨ミシュラン」も気がつけば刊行から18年。
生物を扱っていたこともあってか、その後の文庫本も含め、再販はされていない模様。
思えば僕が西原理恵子を知ったのは、この連載でだった。