試写会の若旦那たち

というわけで、9月18日のヤクルトホール、「サウスバウンド」試写会で居合わせた人のブログに登場してしまったわけです。



「最後に拍手している方もいましたし。見る価値はあると思います」(コウスケさん:☆パンピーぶろぐ☆「サウスバウンド」)

……いやそれ違います。120%の皮肉だったんだけどなあ。

試写会って、タダで申し訳ないと思っている人が多いせいか、まず中座する人を見たこと無いですが、今回はいましたからねえ……その「価値」については大いに疑問です。



そちらは単に勘違いされただけなのだけれど、悪し様な指弾もあった。


「映画が終わった後、中年男が拍手して『森田最高!ナンセンス!!(←一郎さんのセリフより引用。たぶん)』

昔、ATGとかに通ってたひとかしら? 私は中央線のロシアアニメーションなんかかける某映画館の最悪な面接により、偏った映画人アレルギーになりました。だので(ママ)この手の人はいただけない」(なほさん:はじまり の つながり「映画『サウスバウンド』を観る」)


実際には、拍手、ブラボー、「森田最高!」、そして一拍おいて「ナンセンス!」と言ったわけですが……この「ナンセンス!」、劇中のセリフというよりも、一郎(トヨエツ)の口癖と言うべきところだろう。


そもそも、僕はATG映画はロクに見たことが無い。

それに世代的にズレてる。僕がいくらヒネた子供だったからといって、新宿文化に通って小難しい映画ばっかり見てる小学生や中学生だったわけじゃない。
それに、「ロシアアニメーションなんかかける某映画館」的な映画そのものはともかく、その類いの映画をやたらと礼賛する「偏った」シンパの人たちは大キライだ。

なほさんは、僕がいかにもATGな映画を評価していて、返す刀で「商業主義に魂売った」森田の近作をコキ下ろしたがっていることにしたいようだけれど、ずいぶんと見当違いだ。


僕は独りよがりで退屈な作品を「面白くない」と言っているだけなのだから。

映画の内容については僕の「ナンセンス!」で笑った人が5人や10人じゃなかったことに尽きると思う。



それに、頭ごなしに「偏った映画人」と決めつけるのは、まさに劇中で一郎(トヨエツ)が噛みついていた、社会保険庁の役人や中学校の教師、地上げ屋といった連中の価値観。一郎の言う「血が通っていない、あるケースに当てはめようとしている」やりかたじゃないか。


ナンセンス!

そしてよくあることだけれど、そのブログはトラックバックどころかコメントも受け付けていない。もちろんメールやメッセージを送ることもできない。

森田芳光映画を好きなのは「コミュニケーションが嫌いな人」なんてステレオタイプは持ちたくないけれど。