居酒屋 さいたどう(高田馬場)★☆☆☆☆

casa_kyojin2008-05-28


接客のあまりのひどさに、総合評価は★一つ。
私の基準では「強いて『行くな』と言うだけの理由がある」という最低評価だ。



料理はとても美味しい。

大山鶏のコストパフォーマンスはすばらしく、アピアランスも、味も、そして価格も、気取らずそれでいて地力のある、キッチリとした料理に仕上がっている。

店としては、もも肉をそのまま使った「骨付き がぶり焼き」を一押しにしているが、なかなかどうして、「ジューシー鶏の唐揚げ」や、「絶品チキンアボサラダ」といった、肩肘張らないメニューが、これまた自然体で美味い。

もちろん、普通の串焼きだって素直に美味い。
そして、「チーピー巻き」は“好き”な人ならたまらないはず。何がチーで、何がピーなのかは、気さくな焼き場のスタッフにでも話しかけて訪ねてみたらいいだろう。

またここのメニューは、定番ではない日替わりや、季節モノにこそ注目だ。
「あぶりレバ刺し」の旨味は、ぜひ経験してもらいたいところ。

冬なら鍋も外せない(写真)
そしてまた、桜の咲く時期に出かけたら「鍋っていつくらいの時期まで食べたいと思いますか?」なんて、気取らずにリサーチしてくる店主がまたいい。

そして、ここの料理をさらに美味しくしてくれるのが、なかなかに気の利いた酒のセレクトだ。
ナントカだカントカだ、といった、プレミアが一人歩きしてインフレを起こしているような酒は一つもない。
それでいて、焼酎を中心にイイところをきっちり押さえている(そして、わかりやすいところもちゃんと並んでいるところがまた上手い)
女性客もターゲットに、梅酒にも「!」といったところがいくつも並んでいる。


──とまあそんなわけで、もしもっと近所にあったら、ヒョイヒョイ出かけてしまいそうな店だった。

今となっては過去形になってしまったことが残念だ。
本当に、本当に残念だ。






この店、週末には宴会が入っていたりで、満員になっていることもしばしば。
でも、平日だし大丈夫かな? と角を曲がってみたのは、つい先日のことだ。

残念なことに、席はほとんど埋まっている。
でも、幸いなことに、6席あるカウンターの真ん中が二つ空いていた。

「申し訳ありません、カウンターしか空いていないのですが……」

といってカウンターを案内されたのは前回の来店時のこと。
もとより、キッチンを眺めながら美味いものを食べるのは大好きだから、二つ返事で承知した。


ところが、今回はそうはいかなかった。

「申し訳ありません、ただいま満席で……」

うんうん、カウンターは二つ空いている。両サイドの客が、荷物を置いているだけだ。

「カウンターでいいんだけどな」
僕が期待していたのは、この前にも聞いた「カウンターしか──」という言葉だ。

ところが、フロアスタッフから出た言葉に、我が耳を疑った。

「お客様がお荷物を置かれていますから」


──なるほど、この店では先客の荷物の方が、後から来た客よりも厚くもてなされるのだろう。寡聞にして存じ上げず、大変な失礼をしてしまった。

なんともお高く止まったものだ。



そして誰も、こうした接客を行う店に行く必要は無い。


■高岡醸造:ルリカケス(ラム 40度)

この店「さいたどう」で発見し、我が家の常備酒になった奄美ラム酒ルリカケス

徳之島で造られる手造りのラムで、1979年から作られている日本初のゴールドラム酒
もちろん原料はサトウキビなんだけど、「さいたどう」のメニューでは便宜上? 「黒糖焼酎」の欄に並んでいる。
一口目では「……オーク樽熟成の古酒???」みたいに、だまされちゃいました。

ほんっとに! 美味しいですよ!!

これ飲みながら、元ちとせなんて聴いたらサイコーです。
世の中のことの半分くらいはどうでもよくなります(んー、まあ半分ってことにしとこう)

※リンク先みたいなところで通販で買えますが、一升瓶で4,000円を超えたらプレミアつき過ぎ、ってカンジです。


ルリカケスソーダで飲むならコレ!


イベントでお会いしたサントリーのチーフブレンダー・ 輿水精一さんに、教えてもらった「山崎」の水で作ったソーダ

「(クラブソーダと)値段は変わらないんです。(ウイスキーは)これで飲んでください」

これがもう、ウイスキーに限らず、どんな酒でも抜群の表情にしてくれるのだから、オドロキ。

ぜひ、お試しを!

(追記:2011/10)
クラブソーダと“プレミアムソーダ”の値段が変わらないことの矛盾にだれかが気づいたのか、ハイボールブームのせいなのか、その後プレミアムソーダは、こんなふうにカッコいい瓶になって、量が少なくなって、事実上の値上げになった。
売ってるところもクイーンズ伊勢丹とか、それなりになった印象が。
それでもなんでも、こっちの方が美味しいのだけれど。


■サントリープレミアムソーダ240ml瓶×24