阿づ満や(阿佐ヶ谷)★☆☆☆☆

casa_kyojin2008-04-20


新規登録してまで残念な評価を書き込むこともないと思っていたが、Googleで「阿佐ヶ谷 あづまや」で検索した結果の上位に、あまりにも事実と異なる記述が多かったので、「食べログ」への登録をすることにした。

ここのうなぎを美味しいと言っている人がいたとしても、それは個人の主観の問題だから、それを云々することはしない。

しかし、

「並にしては肉厚のうなぎ」
江戸前のふんわり柔らかい、とは言ってもしっかり肉厚の蒲焼」

──といった状況は、少なくとも筆者の食べた鰻丼には全く存在しなかった。

まず、身は一番安い鰻丼(1,530円)とはいえ、値段に比して薄い印象がある。
また、蒸しと焼きのどちらの段階で何をどうしたらああなるのかわからないが、その身は柔らかいをとうの昔に通り過ぎ、ベッチョリとした状態だった。

そして、そのうなぎの下のご飯がまた、丼ものとしては致命的に柔らかすぎる。

また、うざく(630円)が、しっかりと焼いたうなぎで作られていたのはまあよしとして、それが冷蔵庫で冷やされ過ぎていて、香りも何も無いどころか、身が固くカチカチだったのは言語道断だ。


他のグルメ系口コミサイトには、

「若干値が張るのも仕方がないと思わせるに十分な鰻」
「値段の違いは主に大きさの違いで味はどれでも間違いが無い」

──といった記述もあったが、隣の荻窪駅からほど近くには、ランチなら1,000円でうなぎが食べられる店がある。
それも、蒸しや焼き、ご飯にもキッチリと仕事がされた、真っ当な鰻重だ。

この店の仕事と値段には、大きなバツをつけるしかない。


そして、サービスもどうにも居心地が悪い。

鰻丼の蓋をあけたら、うなぎはたすきがけのように斜めになっている(駐車禁止の道路標識を想像されたい)

鰻丼では別に注文しなければいけない「きも吸い(210円)」は、待てど暮らせど出てこない。

うざくと鰻丼のあまりのクオリティに、出てこないならそれでよしと、会計をしようとしたら、きも吸のぶんもしっかり請求された。

きも吸が出てこなかった旨を告げると、女性店員は「あら」と一言。
僕が座っていたカウンターの上を確かめ、きも吸の代金を請求することこそなかったが、「ごめんなさい」の一言も聞くことはできなかった。


さらに言えば、そのカウンターは、空間効率を第一に考えたのだろうが、決して奥行きが広くはない天板を挟んで壁と正面から向かい合わなければならず、それもまた居心地を悪く感じさせていた。

店のすぐ側で、いかにもご近所さんといった印象の上品な老婦人が、同行者に「あのうなぎ屋さんは結構有名なんですよ」と言っていたのを小耳にはさみ、思いつきでのれんをくぐり、大失敗してしまった。

この店は、味わいそのものはもちろん、コストパフォーマンス的にも全くお勧めすることはできない。

阿づ満や

食べログ 阿づ満や